『ニューヨーク大学』という大学をご存じですか?
日本では、ハーバード大学やケンブリッジ大学の方が有名でニューヨーク大学の事が話題になることが少ないですが、「世界大学学術ランキング2015」では、京都大学に次ぐ27位で世界でもトップレベルの大学として知られています。そんなニューヨーク大学ですが、実は有名なハリウッド俳優の出身校としても名高いです。今回は、そんな魅力あふれるニューヨーク大学について紹介したいと思います。
ニューヨーク大学ってどんなところ?
▼場所・学生数
アメリカ、ニューヨーク州のマンハッタンに1831年に設立された歴史のある大学です。学生数は約22,600人で、比率は男性が約40%、女性が約60%です。留学生も約13%と比較的多く在籍しています。
▼国内での位置付け
教員・教授陣も著名人が多いです。有名な学者やアーティストなどが直接指導することもあり、トップレベルの教育を受けられます。ニューヨーク大学で独自にテレビ・ラジオ局も保有しています。卒業式はワシントンスクエアで盛大に行われます。
▼難易度
合格率32.39%という数値が示すように、難易度が高いです。
合格者の高校や大学の成績を表すGPA(学業平均値)の平均値は、3.6とされています。これは、一般の高校生のGPAの平均値が3.0とされているので、かなり高い水準であることが見てとれます。また、TOEFL(iBT)の点数のボーダーは100点とされています。
もちろん、GPAが低いという理由だけで合否が決定するわけではありませんが、ニューヨーク大学に限らずアメリカの難関・名門校は倍率が高いため、どうしてもGPAの平均値は高くなります。
▼寮の施設
ニューヨーク大学の学生寮は、キャンパスの中にあります。学生寮の規模は大きく、約12,000人の学生が居住しています。
▼著名な卒業生
ニューヨーク大学では、政財界、芸能界、学術界と幅広い分野の著名人・有名人を輩出しています。
ノーベル賞受賞者
・セヴェロ・オチョア (ノーベル生理学医学賞)
・モハメド・エルバラダイ (IAEA事務局長、ノーベル平和賞受賞者)
ピューリッツァー賞受賞者
・フランク・マコート(作家)
ハリウッド俳優・女優
・メグ・ライアン(女優)
・アンジェリーナ・ジョリー(女優)
・マシュー・モリソン(俳優)
どんな学部があるの?
資源・環境、コミュニケーション、民俗・ジェンダー、外国語、教育、コンピューターなど、160分野2500科目と多種多様な分野から専攻を選択して学ぶことができます。数ある学部の中で人気TOP3は、「国際教養学部」「経済学」「演劇学」となっています。
▼特に芸術系の映画学科や演劇学科、音楽学科の評価が高い
芸術・演劇・映画の分野においても世界的に評価されています。出身者には、ルーニー・マーラ、メグ・ライアン、アンジェリーナ・ジョリー、マシュー・モリソンなど多くの有名俳優・女優、映画監督、またアカデミー受賞者を30名以上も輩出しています。
世界の第一線で活躍している現役アーティスト、俳優・女優から直接指導を受けることができます。学士、修士、博士全ての過程を取得することが可能です。
また、大学内にアメリカの中でも優れた研究文化設備や芸術系の特別施設を擁しており、学ぶには最適な環境と言えるでしょう。大学がニューヨークのダウンタウンからほど近いところに位置していることから、ニューヨーク公共図書館やメトロポリタン美術館など、歴史ある文化・芸術施設にすぐにアクセスすることができます。
▼分校について
ニューヨーク大学には分校も存在し、アラブ首長国連邦にある「アブダビ校」、東京都品川にある「東京校」、「上海校」があります。
気になる学費はいくらぐらい?
▼学費
学費は、年間で約44,000ドル(日本円で490万円)です。食費・寮費は約17,000ドル(日本円で189万円)です。あわせると、61,000ドル(日本円で679万円)となります。
アメリカの場合は、日本と異なり学費が高い傾向にあります。特に「アイビー・リーグ」や「パブリック・アイビー」と呼ばれる名門大学や難関大学は総じて学費が高く、奨学金や補助金の制度を利用して進学をするのが一般的です。
▼奨学金について
奨学金には、国内と国外の2つに分かれます。
1.日本で募集されている奨学金
日本学生支援機構の第二種奨学金を除けば、ほとんどが無利子返済不要の奨学金です。
渡航前に申請を行う必要があります。申請条件は、それぞれ提供している機構や団体によって異なるので、必ず確認をしましょう。
2.アメリカで募集されている奨学金
アメリカの奨学金制度には、大きく分けて3つの種類があります。
【主な奨学金の種類】
- グランド…国や州の予算から支給される。返済不要。
- スカラーシップ…学業、スポーツなどで優秀な成績を収めたものに支給される奨学金制度。授業料が全額免除になるケースも。
- ローン…返済が必要になる奨学金。
アメリカの奨学金のほとんどがアメリカの学生対象のものが多いです。留学生向けのものは他国の留学生も対象になるため、倍率は非常に高いです。そのため、国内のものと比べると奨学金の申請をとりにくい傾向にあります。
ニューヨーク大学に留学するには?
ニューヨーク大学は、留学生の受け入れに非常に積極的です。世界90カ国から留学生が入学しています。約半数がアジア圏からの留学です。
▼入学で評価されるポイント
アメリカの大学では、日本の大学のように筆記試験だけで合格ということはほとんどありません。以下のように複数の判断材料の元、評価されます。
|特に重視される項目
- 学業成績(GPA)…高校または大学の学業成績のこと。
- テスト…アメリカでは、「SAT」や「ACT」といった統一試験があります。この点数も評価対象になります。留学生の場合は、あわせてTOFELの点数が必要になります。ニューヨーク大学に必要なTOEFL(iBT)の点数は100点とされてます。
|重視される項目
- エッセイ…自己紹介文のことです。いかに、自分の魅力やセールスポイントを伝えられるかがカギです。
- 推薦状…推薦状は複数書いてもらった方が得策でしょう。評価軸が増えた方が他の入学希望者と差別化しやすいためです。(推薦状の依頼先例:大学の担当教授、部活の顧問等)
- 課外活動…主に学外活動についてです。人となりやどんなことに興味を持っているのか、リーダーシップや責任感はあるかなどを見られます。
▼編入の場合は?
|語学学校から編入する場合
語学学校で英語を学習し入学できる語学力があると認められると、語学学校と提携している大学へ入学を許可されるのが一般的です。
|コミュニティカレッジからの場合
コミュニティ・カレッジとは、「公立の2年制大学」のことを指します。
アメリカの大学は、入学基準が厳しいため大学へ直接入学するケースはほとんどなく、コミュニティ・カレッジから大学へ編入するケースが一般的です。このコミュニティ・カレッジを卒業して準学士号を取得すると、大学に編入することができます。
留学は語学だけじゃない。学費や提出書類を事前に確認を。
いかがでしたでしょうか。
語学留学と行っても、英語を学習することが全てではありません。学費の支払いプランを検討する、提出書類を確認・準備など他にもやるべきことはたくさんあるのです。事前にじっくりと計画を立てて、快適な留学生活を送りましょう。