国際都市ロンドンは、留学先としても人気の都市の一つです。伝統を感じさせる美しい街並み、最先端の音楽やファッション、ほかのヨーロッパ諸国への行きやすさなど、たくさんの魅力があります。英語を学ぶ場合も、世界各地から集まった人たちと交流し、刺激を受けながら、取り組むことができるでしょう。
今回は留学先としてのロンドンのメリットや注意点、オススメの語学学校などをご紹介します。
||目次||
ロンドンってどんなところ?
850万人以上が住むロンドンは、ヨーロッパの政治や経済の中心地の一つです。一年中過ごしやすい気候で、最先端のファッションやアートが生まれる場所でもあります。
●ロンドンの特徴
ロンドンはイギリスの南東部に位置します。気候を東京と比較すると、夏は涼しく冬は暖かです。年間を通して晴れる日は少ないですが、雨が一日中降ることはまれです。霧が多いのもロンドンの気候の特徴といえるでしょう。
日本とは9時間(サマータイム期間は8時間)の時差があります。
市内での移動には、地下鉄、バス、鉄道、タクシーが利用できます。市民に「Tube」と呼ばれる地下鉄や、クラシックな車体がツーリストからも人気の「ロンドンタクシー」は、乗るだけでも観光気分に浸れるでしょう。
●ロンドンにある主な学校
ロンドンは世界各地から留学生の集まる街で、中心エリアにも多数の学校があります。
・ウエストミンスター大学
ロンドンの中心地に位置するウエストミンスター大学には、150以上の国から留学生が集まっています。シティライフを楽しみながら学びたいという人にぴったりの環境で、学士や修士といった学位の取得コースもあります。
・ロンドン大学
1836年に英王室の許可を得て設立されたロンドン大学は、イギリスでも最大規模の総合大学の一つです。18の独立したカレッジなどで構成され、質の高い教育で知られています。歴史ある大学でしっかりと学びたいという人にオススメです。
・ロンドン芸術大学
セントラル・セント・マーチンズ、ロンドン・カレッジ・オブ・ファッションなど、アートとデザインに特化した、6つの大学で構成されている国立大学です。英語だけではなく、アートやファッションを本格的に学ぶコースも選べます。
・語学学校
英語力のアップに集中的に取り組む場合は、語学学校に通うのが効果的です。
語学学校では短期から長期まで、通学期間を設定して学べます。毎日集中的に受講するため、日本で英語を学ぶよりも短期間で英語力の向上が期待できます。
ロンドン留学のメリット・注意点
語学や専門知識を学ぶ場所としても魅力的なロンドンには、語学留学の面ではどのようなメリットと注意点があるのでしょうか。
●メリット
・本場でブリティッシュアクセントを学べる
ロンドンに留学すると、本場ならではの伝統的なブリティッシュアクセントを学べます。アメリカンアクセントの違いに、英語の新たな魅力を感じられるでしょう。
・日本人留学生が少ない傾向にある
近年ロンドンではヨーロッパ各国からの留学生が多く、日本人留学生が少ない傾向にあります。日本人が少ないと不安になるかもしれませんが、英語力を伸ばすチャンスと考えましょう。
・博物館や美術館がたくさんある
貴重な文物を収蔵する大英博物館、最先端の現代アートを展示するテート・モダンなど、世界的な博物館や美術館が多いのもロンドンの特徴です。学生は入場無料の場所が多く、気軽に名作を鑑賞できます。
・観光名所が多い
バッキンガム宮殿、ウエストミンスター宮殿など、世界的な観光名所を気軽に訪ねられます。
また、中心部から離れると郊外にはのどかな自然が広がっており、自然も楽しむことができます。
・ナイトライフが充実している
ロンドンといえば、パブやシアター、クラブといったナイトライフも充実しています。パブは、昔からイギリスの人たちにとって大切な交流の場でした。積極的に地元の人に話しかければ、語学力アップにもつながるでしょう。
また、イギリスはビールの消費量が多く、「エール」や「スタウト」など日本のビールとは異なる味わいをパブで楽しむのもオススメです。
・ほかのヨーロッパの国へ旅行しやすい
ロンドンからは数時間でヨーロッパのほかの国へアクセスできるので、特に長期留学の場合は、小旅行を楽しめます。フランスのパリまでは高速鉄道ユーロスターで約2時間20分、スペインのマドリッドへは飛行機で約2時間30分です。
●注意点
・留学費用が高くなりがち
英語圏のほかの国と比べて物価が高く、留学費は全体的に高めです。留学前は授業料だけでなく、生活費も含めた予算計画を作成し、資金にあわせて滞在期間を調整すると良いでしょう。
・日本との時差が大きい
ロンドンと東京には9時間(サマータイム実施時は8時間)の時差があります。例えばロンドンが正午のとき、東京は夜の9時です。家族などと頻繁に連絡を取りたい人は、少し不便に感じるかもしれません。
ロンドンに留学する際の費用の目安
ロンドン留学にかかる費用はどれくらいなのか、カプランの語学学校に通う場合を基に、目安をご紹介します。
●短期留学の場合
・費用の目安:約48万円~
1カ月間ホームステイ(個別部屋、毎日2食付き)をして、月曜日から金曜日まで集中英語コース授業を受けた場合の費用の目安です。
授業料 約20万円
滞在費 約10万円
航空券 10~20万円
留学保険 1~3万円
生活費 3万円
交際費 2万円
交通費 2~3万円
合計 約48万円~
●長期留学の場合
・費用の目安:約200万円~
6カ月間ホームステイ(個別部屋、毎日2食付き)をして、月曜日から金曜日まで集中英語コース(長期5・6ヶ月留学プラン)の授業を受けた場合の費用の目安です。
授業料 約78万円
滞在費 約60万円~
航空券 10~20万円
留学保険 10~15万円
生活費 18万円
交際費 12万円
交通費 12~18万円
合計 約200万円~
長期留学の場合、短期留学に比べて授業料がパッケージ価格で割安になる学校もあります。一方で、保険料は長期滞在であればあるほど上がります。
●ホームステイと学生寮で費用はどれくらい違うの?
地元の家庭にホームステイをするか、学生寮に滞在するかによって、留学生活と費用は大きく変わります。それぞれの1週間あたりの費用について、カプランの場合を例に、ご紹介します。
・ホームステイ:3万5000円前後
シングルルームで週14回の食事付き、学校まで公共交通機関で45分以内の場所にてホームステイをしたケースの費用です。ホストファミリーと一緒に暮らすので、日々の生活でも英語を練習できます。
留学生の受け入れに慣れたホストファミリーも多く、留学や外国が初めての人でも過ごしやすいでしょう。
・学生寮:5万3000円前後
市内中心部の学生寮で、シングルルームに滞在したケースの費用です。学生寮は学校まで数kmの距離なので、時間を有効に使えます。部屋にはバスルームやキッチンがあり、プライバシーも確保できます。自炊をすれば、食費を抑えることも可能です。
学校に通う生徒と一緒に生活するので、ほかの国から来た留学生と交流しやすいのも魅力といえます。
●ロンドン留学での交通費を抑えるコツ
ロンドン市内の地下鉄料金は、「Zone」ごとに設定されています。中心部がZone1で、それを囲むようにZone2からZone9まであります。料金はZone1が一番高く、郊外に行くほど下がります。
・交通費をお得にするポイント
毎日学校に通って週末も出かける人は、ICカード(Oysterカード)で地下鉄定期券を買うのがオススメです。定期券を購入すると、Zoneに関係なくバスが乗り放題になります。
郊外にホームステイをする人にはもう一つ、定期券購入のポイントがあります。
Zone3やZone4のホームステイ先からZone1の学校に通う場合は、Zone4-1の地下鉄定期券を買いがちです。しかしZone4-1の定期券は中心部のZone1を含むため、高額となります。
そこで、定期券はZone4-1ではなく、Zone4-3で買いましょう。定期券を持っていればバスは乗り放題になるので、Zone2-1の区間はバスを使えば費用を抑えて移動することができます。
ロンドン留学にオススメの学校
最後に、ロンドンにあるカプランの語学学校をご紹介します。
●コベントガーデン語学学校
コベントガーデン語学学校は、アクセスが便利なロンドン中心部にあります。
300人規模の大きな校舎で、ヨーロッパや南米から訪れている世界中の留学生と交流することができます。
25歳未満の学生を対象としているため、どちらかというと若い人向けの雰囲気の学校です。 「大英博物館ツアー」「テムズ川でボートパーティー」などのアクティビティーも充実しています。
●レスタースクエア語学学校
25歳以上の人を対象としたレスタースクエア語学学校は、落ち着いた雰囲気の校舎です。
こちらもロンドン中心部にあり、ケンブリッジ英語検定のテストセンターに認定されています。
ネットワーキングイベントを開催したり、各業界からゲストスピーカーを招待したりするなど、ビジネス関連に力を入れているのが特徴です。
イギリスの大学・大学院へ進学したい人にとっては、大学プレイスメントサービスを利用し、サポートを受けられることも大きな魅力でしょう。
ロンドン留学で忘れられない経験を!
ロンドンは長い歴史を持ち、今も発展を続けるエネルギッシュな街です。留学すれば英語力のアップに加え、さまざまな国から来た留学生との交流を通して、忘れられない経験を得られるでしょう。
ロンドン留学には費用が高いという点もありますが、滞在先をホームステイにしたり、地下鉄の利用方法を工夫したりすることによって抑えられます。
予算に応じて滞在先や学校を選び、憧れのロンドン留学を実現しましょう。