留学では、どんなハプニングが起こるか分かりません。突然の病気やケガ・事故に備えて、海外の留学保険の加入を検討しましょう。
とはいっても、数ある留学保険の中で一体、どの会社に入れば良いのか分からない方もいるのではないでしょうか。
今回は、「留学保険とは何か?」という基礎知識、留学保険に加入に関するメリット・デメリット、留学保険の加入方法などについて紹介していきたいと思います。
海外留学保険の内容
▲留学保険とは?
留学保険は、「予期せぬトラブルや事故、ケガで発生した治療費や賠償金を補償してくれる保険」です。
留学保険は、一般的に主契約(基本的な補償)と特約(オプションの補償)がセットになって販売されています。しかし、プランの中には、人によっては不要なものもあります。
その場合は、「バラ掛け」という方法で保険プランを設計します。これは、各種補償項目の中から自分のニーズや予算にマッチするものを選び、プランを組むことです。
留学保険の内容は、滞在する形態・期間や提供する企業によって異なります。詳しくは各企業ホームページをご覧ください。
▲留学保険に加入するメリットとは?
次に、留学保険がどんな時に役に立つのかお話ししていきたいと思います。
・予想外のトラブルにも対応できる強い味方
海外は日本とルールが違うため、思わぬところで様々なトラブルに巻き込まれます。
例えば、ホテルの備品や設備を誤って破損してしまった、他人の荷物や所持品を壊してしまった、盗難被害に遭ってしまったという場合にも留学保険に加入していれば補償を受けることができます。
・急病の際にも適用される
日本では救急車を呼ぶのは無料ですが、アメリカやカナダでは救急車の出動が有料になります。また、アメリカやカナダでは保険に加入していなくて治療費の支払い能力がないと判断されると治療を受けられないケースが多く見受けられます。しかし、留学保険に加入していれば治療を受けることができます。
▲主な補償内容について
留学保険で一般的に補償される内容について説明します。
*傷害死亡…傷害を受けて死亡した時に補償される内容です。
*傷害後遺障害…後遺症が残る重い傷害を受けた時に補償される内容です。
*疾病死亡…病気で死亡した時に補償される内容です。
*治療費用…病気・ケガを治療した時に補償される内容です。
*救援費用…救援・救護を受けた時に補償される内容です。
*賠償責任…お店や自分以外の人の物品を破損してしまった場合などにかかってくる賠償金を補償してくれる内容です。
*携行品損害…スリ・盗難・強盗によって、携行品に損害があった時に補償される内容です。また、破損でも補償を受けることができます。しかし、現金やクレジットカードは携行品と認定されないことが多いので注意しましょう。携行品の適用基準については、各保険会社のパンフレットに記載されているので事前に確認しておきましょう。
海外留学保険に入らないで渡航してしまうと…
留学保険に加入しないと、一体どのようなデメリットがあるのでしょうか。詳しく以下にて説明します。
▲治療費・診察代金が高い
日本と違って、アメリカ、イギリス、カナダ等の国では自由診療(公的の保険が適用されない診療)が一般的なため、治療費が高額になることが多いです。日本では救急車の出動要請に費用は発生しませんが、向こうでは費用が発生することが多いです。事前に、渡航先の医療事情を確認しておくのがベターでしょう。
以下は、高額費用を支払った事例になります。
【病気の場合】
・胃腸炎にかかり、3日間入院=350万円
・偏頭痛の診察と処方箋の発行=5万円
・心身疲労により、躁うつ病と診断。23日間入院。看護師付き添いの元、帰国=520万円
・運動中にアキレス腱を断裂し、手術=90万円
・虫歯にかかり、レントゲン、抜歯治療を受ける=6万5千円
・肺炎を患い、入院=200万円
・椎間板ヘルニアと診断されて、14日間入院=135万円
【事故の場合】
・交通事故で骨折して手術、5日間入院=230万円
・2階から転落し腰椎骨折。手術と30日間の入院=1000万円
・海で溺れて意識不明。ICUで治療=2500万円
このように、留学保険に加入しないと日本で支払う金額の何倍も支払うことになってしまいます。
また、山奥の農村など付近に病院がない場合は、ヘリコプターや専用機による移送が必要になるため、さらに高額になるでしょう。ちなみに、ヘリコプターの相場は200万円程度、専用機の相場は500万円程度といわれています。
▲十分な治療が受けられない場合も
保険に加入していないと、支払い能力がないと見なされてしまって診断を拒否されることがあります。もし、診断されたとしても十分な治療を受けることは難しいかもしれません。事前に渡航先の医療事情を確認しましょう。
▲通訳なしに自分だけで対応しないといけない
留学保険に入らないと、付き添い人なしに英語で現地の人と円滑なコミュニケーションをとらなければなりません。症状についてはもちろん、既往症やアレルギーについても正確に伝える必要があります。内容不十分だと、診療が難しいと判断されてしまって診療を拒否されることもあります。
これは診察に限った話ではありません。物品の破損等のトラブルの際にも同じことがいえます。破損してしまった経緯を説明してトラブルを鎮火するには相当の英語力が求められます。しかし留学保険に加入していれば、日本語のヘルプデスクで問い合わせをすることができます。
正しい留学保険の選び方とは?
▲留学保険の加入方法について
旅行会社のサービスカウンター、空港の保険カウンター、保険会社のホームページから加入手続きをすることが可能です。直前での加入はおすすめしません。渡航国にマッチした適切なプランを選ぶ必要があるからです。1ヶ月〜2ヶ月間、じっくりと時間をかけて保険プランを選ぶのがベターでしょう。
「当日加入OK」と表記されているものがありますが、短期旅行者向けのプランの場合が多いので注意しましょう。具体的な加入の手続きに関しては、留学保険を提供している各保険会社のホームページをご覧ください。
▲途中で留学保険の期間を延長する場合は?
ビザを長期で取得する場合は、あわせて留学保険の期間を延長する必要があります。
保険期間の延長手続きは、海外から行うことはできません。家族や知人等に代理手続きをしてもらう必要があります。場合によっては保険の期間延長を断られる場合もありますので、申し込みをした保険会社の規定を事前に確認しましょう。また、終了してからの保険期間の延長はできません。必ず、保険期間内に延長の申し込みを行いましょう。
▲留学やワーキングホリデーに強い保険会社を選ぼう
できれば、留学やワーキングホリデーに強い会社の留学保険に加入したいものです。
カプランが独自に留学保険を比較・調査しランキングにまとめましたので、参考にしてみてください。
【留学生におすすめの留学保険TOP4】
1位:AIU保険会社
・オンライン契約割引…特になし
・歯科疫病特約…50%まで負担
・契約可能期間…1年ごとの更新
・キャッシュレス治療…対応可
・治療金無制限プラン…あり
‘・賠償責任…長期プランあり
2位:あいおいニッセイ同和損保
・オンライン契約割引…最大5%OFF
・歯科疫病特約…一部プランあり
・契約可能期間…5年間
・キャッシュレス治療…対応可
・治療金無制限プラン…特になし
・賠償責任…プランあり
3位:損保ジャパン
・割引特典…最大40%OFF
・歯科疫病特約…なし
・契約可能期間…5年間
・キャッシュレス治療…対応可
・治療金無制限プラン…あり
・賠償責任…プランあり
4位:東京海上日動
・オンライン契約割引…特になし
・歯科疫病特約…なし
・契約可能期間…2年間
・キャッシュレス治療…対応可
・治療金無制限プラン…あり
・賠償責任…プランあり
一番おすすめなのが、「AIU保険会社」です。ほとんどの留学保険では扱っていない歯科疫病の特約があり、また賠償責任の長期プランもあります。費用はやや高めですが、安心して留学をしたい方にはおすすめの留学保険です。
▲クレジットカードの付帯保険を使う場合は確認を念入りに!
クレジットカードに付帯されている留学保険を利用する際によく発生するトラブルは、治療費やトラブルで発生した賠償金がカードの補償限度額を超えてしまうことです。超えてしまった場合は、自分で対応しないといけません。また、クレジットカードが期限切れだと保険金が払われない事もありますので、十分に注意しましょう。事前に補償の限度額がいくらなのか、カードの有効期限は過ぎていないかを確認しましょう。
留学保険は自分の身を守ってくれる欠かせないアイテム
留学保険は、自分の身を守ってくれる強い味方です。
確かに、万が一のトラブルは考えたくもないし、起こる確率も低いでしょう。しかし、起きてからでは遅いのです。リスクは事前に防ぐのが肝です。面倒くさがらず、留学に行くなら「留学保険」に加入しましょう。