英語や英会話を上達させるためには、独学よりも英語圏に留学するのが断然成果が出やすいとされています。ところが、どれくらいの期間を現地で過ごせば成果が出るのかは、意外にわからないものです。
今回は留学期間を決めかねている人のために、英語力を身に付けるにはどれくらいの期間が必要なのか、留学期間の目安をお伝えします。
学生のときのように、時間にあまりゆとりがない社会人は必見です。
||目次||
1. 留学期間を決めるポイント
留学期間を決めるポイント
社会人になると、まとまった休みが取りづらくなります。留学期間を決めるには、どのようなポイントがあるのでしょうか。
●限られた休みで行くなら短期留学
会社を退職、または求職・転職する間にしかまとまった時間が取れないという人は、短期留学という形で英語や現地の生活に触れましょう。語学学校にもよりますが、期間は最低2週間から選べますので、「語学力を少しでもアップさせたい」「観光も楽しみたい」という人におすすめです。短期留学には長期留学より費用を抑えられるというメリットもあります。
ただし、「夏休み」や「転職するまでの間」というように期間が決まっておらず、本格的に英語を学びたいという場合は、「長期留学」も視野に入れることになります。留学期間はどのように決めていけば良いのでしょうか。
●留学の目標を決める
留学期間を考えるにあたり、まずは英語に関する具体的な目標を設定しましょう。
「英語を話せるようになる」といった漠然とした目標ではなく、例えば「日常会話ができるようになる」「先生とスムーズに会話ができるようになる」「TOEFLでスコア55～74を目指す」「TOEICで650点を取る」などの具体的な目標を立てます。
明確な目標を設定することによって、現状の自分のレベルとのギャップがわかります。目標まで到達するのにどれくらいの時間が必要かを逆算して、留学期間を考えましょう。
英語力はどれくらいで身に付く？
語学留学では英語力がどれくらいで身に付くものなのでしょうか。ここでは、英語レベルの初級から特級までの目安と、勉強するのに必要な期間をご紹介します。
●英語レベルは10週間で1上がる
語学学校のカプランには期間やレッスン量によって異なるコースが用意されています。中でも、短い期間で効果が出やすいのが「集中英語コース」です。1日3時間の英語レッスンに加えて、オンライン学習やスタディークラブ、ビジネス英語などの特別スキルレッスンが含まれます。集中英語コースを取ると、「英語レベルが10週間で1レベル上がる」といわれています。
●レベルの目安
次にレベルと学習時間の目安を見てみましょう。
*学習時間は初級レベルからスタートした場合の目安です。
・初級 学習時間：10週間
文法的な知識には乏しいものの、あいさつや簡単な表現は理解できるレベルです。
・中級（下） 学習時間：20週間
ボキャブラリーは限られているものの、基本的な文法を使って、自分の精通している分野に関しては読み書きができます。
・中級 学習時間：30週間
表現内容や方法に限りがあるものの、日常の簡単な会話は理解し、話すことができるレベルです。自分の精通する分野では、十分読み書きができます。
・中級（上） 学習時間：40週間
文法をきちんと理解し、多少の間違いはあるものの、自分の精通する分野では問題なく話すことができるレベルです。
・上級 学習時間：50週間
複雑な表現や専門的な分野でのボキャブラリーは少ないものの、自分の意見を流暢に表現することができます。
・特級 学習時間：50週間～
ほぼネイティブレベル。複雑な文章やスピーキングなど、問題なくこなすことができます。
例えば、初級レベルの人がカプランの「集中英語コース」を取った場合、10週間程度勉強して定期的に行われるレベルテストに合格すれば、中級（下）レベルのクラスに上がります。続けて学習時間が20週目以降に突入し、再びレベルテストに合格すると、さらにクラスは1レベル上がり、留学前の初級レベルから合計で2レベル上の中級レベルになります。
初級レベルの人がネイティブレベルにまでなることを目標とすると、単純計算でも最低で50週間以上の学習時間が求められます。
もしくは、「日常会話ができるようになること」を目標とすると、中級（上）くらいのレベルを目指すことになりますので、現在初級レベルの人は40週間程度の学習時間が必要です。
もちろんこれはカプランの集中英語コースを取った場合であり、あくまでも目安です。また、必ずしもレベルアップを保証するものではありません。
しかし、短期留学よりも長期留学のほうが、語学を習得するには効果が期待できることを表しています。
まずは自分のレベルを理解してから、どのレベルまで自分の語学力を伸ばしたいかという目標を定めると、大まかな留学期間が見えてくるのではないでしょうか。
下記URLでは、各レベルに英検・TOEFL®・IELTS®などのスコアも目安として併記しています。あわせて参考にしてください。
http://study.kaplaninternational.com/l/jp/long-term-study-abroad/index.html
社会人におすすめの留学コース
ここでは、社会人におすすめの語学留学のコースとして、「夏休み留学」と「長期留学」をご紹介します。
●夏休み留学
限られた休みしか取れない人は、「夏休み留学」がおすすめです。期間は2週間から、目的によってコースを選択できます。
勉強ばかりではなく、のんびり留学先の文化を学びたい人にはリフレッシュ型の「半日英語コース（Vacation English）」（フレックス英語）があります。
自分の弱点を集中的に学習したい人は、短期集中型の「集中英語コース（Intensive English）」（フレックス英語）がぴったりです。
英語力の底上げをしながら、ビジネスシーンで使える英語力も磨くなら「ビジネス英語コース」か「集中ビジネス英語コース」を選びましょう。
また、長期留学をする前に短期留学を試したい人には、「総合英語コース（General English）」（フレックス英語）が、レッスンとプライベートのバランスも良いのでおすすめです。
「英語レベルは10週間で1上がる」とご紹介しましたが、短期留学でもコースによってはスキルアップを目指せるものがあります。
詳しい情報は下記をご覧ください。
https://www.kaplaninternational.com/jp/kaplan-summer-2017
●長期留学
5カ月以上の休みを取得できる人や、本気で英語を学びたい人は、5・6・8カ月のパッケージコースがおすすめです。
社会人にとって長期留学をするかどうかは、費用のことも含めて大きな決断となります。アメリカ、イギリス、カナダ、オーストラリア、ニュージーランドと行き先のバリエーションも豊富ですが、納得のいく環境で集中して勉強できることが大切でしょう。
・おすすめの国と学校
【アメリカ】シアトルのハイライン・カレッジ校、ロサンゼルスのウィディア校
大学のキャンパス内にあるので、進学を目指している人は現地で学びながら大学の雰囲気も知ることができます。語学学校の生徒だけでなく、現地の学生とも知り合えるチャンスがあります。
【イギリス】ロンドンのコベントガーデン校
なんと言っても立地が魅力的な学校です。学校のすぐ近くにはビッグ・ベンやバッキンガム宮殿があります。憧れのイギリスでシティライフも楽しみながら、着実に語学力をつけたい人におすすめです。ただし、25歳未満の人向けの学校なので、25歳以上の人は同じくロンドンにあるレスタースクエア校を検討してみてください。
【オーストラリア】ブリスベン校、アデレード校
ゆっくりとした雰囲気の中で、集中して英語を学びたい人向けです。オーストラリアで仕事を探したいという人に向けて、ブリスベン校では「Job Clubs」が開講されています。
【ニュージーランド】オークランド校
アメリカなどに比べると物価が安いので、費用を抑えて長期留学したい人は、オークランド校をセレクトすると良いかもしれません。オークランド校では、パートタイムの仕事で働くことができる「ワーク＆スタディコース」を唯一選択できます。英語レッスンを受けながら、仕事の応募から面接までサポートしてもらえます。
・大学出願サービス
留学の後に大学進学を考えている人にとって心強いのが、「大学出願サービス」です。提携している大学への願書出願をサポートしてくれます。
ちなみに、オーストラリアまたはニュージーランドで大学への進学を考えている人は、「アカデミック英語コース」を選択すると、進学に必要な単語・文法が身に付き、ディスカッションやプレゼンのスキルを強化することができます。
長期留学の詳しい情報は下記をご覧ください。
https://www.kaplaninternational.com/jp/long-term-courses
留学期間を決めるなら、まずは目標設定から
働いている社会人にとって、留学は大きな決断です。失敗したくないですし、成果を出して日本に帰りたいですよね。だからこそ、きちんと目標を立てた上で最初の一歩を踏み出すことが大事です。
目標が決まれば必要な期間がわかり、どれくらいの資金が必要かといった計算もできるので、断然準備がしやすくなります。また、限られた休みを利用して行く短期留学の場合も、目指すレベルに合わせてコースを選ぶことができます。
無料で受けられて自分の英語レベルがわかるテストもあるので、今の自分のレベルを知りたいという人は挑戦してみてはいかがでしょうか。
