日本でもカリフォルニアにある名門大学として知られるカリフォルニア大学ロサンゼルス校、通称UCLA。
UCLAとは、「University of California, Los Angeles」の略称で、カリフォルニア大学システム*1の中でも最大規模を誇る大学です。キャンパスの広さは、東京ドーム36個分に匹敵します。
日本の実業家の多くも卒業していることで知られているUCLAですが、はたして一体どのような大学なのでしょうか?
今日は、そんなUCLAの概要や魅力についてご紹介します。
||目次||
2. どんな学部があるの?
4. UCLAに留学するには?
5. まとめ
UCLAってどんなところ?
国内での位置付け
1881年に創立のカリフォルニア大学群の一つです。世界的にも有名な州立大学として知られています。
UC系大学の中でもバークレーに次ぐ古い歴史を持った大学です。2015年の世界大学学術ランキングで12位、2015年のTHE世界大学ランキングで16位とハイレベルの学力を誇る大学です。政財界、学者、文化人だけでなく、多くのメダリストやアスリートも輩出しています。
難易度
20%という合格率が示す通り、難易度は高いです。また、プリンストン・レヴュー誌及びバロンズ教育誌による入学難易度指標では、Most Selective(入学難易度が最も高い)という評価を受けています。TOFEL(iBT)で100点、IELTSで7.0以上レベルの英語力が求められます。また、必要なGPA(コミュニティ・カレッジまたは語学学校での学業成績)は3.7〜3.9といわれています。
場所
UCLAは、ロサンゼルス中心地から少し外れたウェストウッド地区にあります。ロサンゼルスと聞くと治安が悪いイメージがありますが、UCLAのあるウェストウッド地区はビバリーヒルズなどの高級住宅街が近いこともあり治安は良いです。
UCLAの周囲には、ディズニーランド、ユニバーサールスタジオ(USH)、ハリウッド、サンタモニカビーチなど有名観光地が多数あります(参考:カプランの留学ブログ|ロサンゼルスに行くなら!おすすめ観光名所から穴場スポット30選)。広大なキャンパスが特徴で、東京ドーム36個分の敷地に芝生、庭園、噴水、博物館が点在しています。
学生数
学生は、約30,000人在籍しており(専門大学院、大学、留学生あわせて)、男女比は男性45%、女性55%となっています。世界50ヶ国以上から毎年多くの留学生を積極的に受け入れていて、留学生の割合は11.7%といわれています。留学生の主な出身国は、日本、中国、韓国、台湾とアジア圏の学生の割合が多いです。
寮の施設
UCLAの寮はキャンパスから徒歩圏内に6つあります。寮の中でも、Sunset Residence Hall、Saxon、Hitchと呼ばれる寮は、リビング、バスルーム、ベッドルームと間取りが充実しています。トイレも部屋の中についています。その他の寮では、ベッドルーム以外のトイレ、シャワーは階ごとで共同になっています。
学食
アメリカの学食は評判が悪いと言われる中でも、UCLAの学食は、大学の食堂ランキングでトップ5位に入っているほど評判が高いです。学食に用意してあるメニューも豊富で、ヘルシーな料理や、アジア料理、アメリカンな料理など、それぞれの食堂にテーマがあります。
著名な卒業生
ノーベル受賞者、経営者、政財界、ハリウッド俳優・女優など、優秀な人材を数多く輩出しています。
日本人の卒業生
・岩田松雄(経営学修士/スターバックスコーヒージャパンCEO)
・佐治信忠 (経営学修士/サントリー代表取締役社長:1971年M.B.A)
ノーベル賞受賞者
・リチャード・ヘック(ノーベル化学賞受賞)
・エリノア・オストロム (ノーベル経済学賞受賞)
ハリウッド俳優・女優
・ジェームス・ディーン (俳優)
・ダニエル・パナベイカー (女優)
・スティーヴ・マーティン (俳優)
どんな学部があるの?
UCLAには、100科目以上の専攻と80科目以上修士過程専攻、そして108科目以上の博士過程専攻があります。UCLAに入学する留学生は、文学部、人文学部、生命科学部、物理学部、社会学部にのみ入学が許可されます。
人気の学部
特に人気が高い専攻は、経営学、心理学、経済学、コミュニケーション研究学です。平均の合格率が20%であるのに対し、人気学部の合格率は、軒並み10%を下回っています。
気になる学費はいくらぐらい?
学費
学費が400万円、寮費が167万円、年間であわせて567万円かかります。州立大学のため、アイビー・リーグ等の名門私立大学に比べると学費は安いですが、州立大学の中では高めです。
また州立大学は、州の税金によって運営されているため、州内出身者であれば学費が安くなります。州内出身者とそれ以外の学費の差はだいたい2倍近くあり、私立大学と同等の学費になることも往々にしてあります。
奨学金について
UCLAは州立大学のため、留学生・他国出身者向けの奨学金はほとんど用意されていません。
もし、奨学金を借りるなら国内の奨学金制度を活用するのが得策でしょう。
・日本で募集されている奨学金
日本学生支援機構の第二種奨学金を除けば、ほとんどが無利子返済不要の奨学金です。
渡航前に申請を行う必要があります。申請条件は、それぞれ提供している機構や団体によって異なるので、必ず確認をしましょう。
【返済不要の給付型の奨学金を提供している団体・企業】
- 文部科学省(トビタテ!留学JAPAN日本代表プログラム)
- 独立行政法人 日本学生支援機構(大学院学位取得型、協定派遣)
・アメリカで募集されている奨学金
アメリカの奨学金制度には、大きく分けて3つの種類があります。
【主な奨学金の種類】
- グランド…国や州の予算から支給される。返済不要。
- スカラーシップ…学業、スポーツなどで優秀な成績を収めたものに支給される奨学金制度。授業料が全額免除になるケースも。
- ローン…返済が必要になる奨学金。
アメリカの奨学金のほとんどがアメリカの学生対象のものが多いです。特に、州立大学で用意されている奨学金は、州内出身者、あるいは米国出身者対象のものがほとんどです。
留学生向けのものは他国の留学生も対象になるため、倍率は非常に高いです。そのため、国内のものと比べると奨学金の申請をとりにくい傾向にあります。
UCLAに留学するには?
入学で評価されるポイント
|重視される項目
- 大学(またはコミュニティ・カレッジ)での学業成績
- SAT(標準テスト)、ACT(学習達成度)のスコア
- エッセイ(自己紹介文)
大学院の場合
大学院の中でもMBAや法科大学院、医学部など特殊な専攻を受ける場合は、GREの代わりにGMAT、LSAT、MCATのスコアが必要になります。
|重視される項目
- TOEFL(PBT)…600点程度
- GRE…3.5以上
- 大学の成績証明書
- 推薦状(3通)
- エッセイ(自己紹介文)
編入の場合は?
大学によっては、大学に併設されている語学学校から条件付き入学という形で入学出来る場合もありますが、UCLAなど名門大学レベルの名門校になるほど、条件付き入学制度が用意されていないことが多いです。
UCLAにも、ALC(Academic language Center)がありますが、ここから入学できるルートは存在していません。
|コミュニティ・カレッジから編入するには?
コミュニティ・カレッジ経由で編入するには、高い学業成績が必要になります。編入した人の平均GPAは3.7といわれ、人気の学部を受ける場合は3.9程度のポイントが必要になるでしょう。
また、UCLAは州立大学ですので、州内のコミュニティ・カレッジからの編入を優遇します。理由としては、州内の大学同士で連携を結んでいることが多いためです。
UCLAは世界的に人気の大学、入学難易度は高い
いかがでしたでしょうか。
この記事で、UCLAの大学の魅力や難易度など、分かっていただけたかと思います。ぜひ、参考にしていただければと思います!
*1:カリフォルニア大学ロサンゼルス校やバークレー校を始めとする、カリフォルニア大学の関連大学を集めてひとくくりにしたもの