留学準備をしていて気になるのは、留学するのに必要な持ち物。お気に入りの洋服や文房具、使い慣れた日用品、日本食が恋しくなったときの非常食など、ついつい色々持って行きたくなってしまいます。しかし、飛行機の預け入れ荷物の重さには制限がありますし、自分一人で運ぶものだから無駄なものは出来れば入れたくない。
そこで、ここでは、ほぼどの留学先でも共通する持ち物リストや日本から持っていくと便利なもの、国別に持ち込み注意のものまで、一挙にご紹介します。
||目次||
どこの留学先でも使える!持ち物リスト完全版
留学先の国によっては、持ち込み制限があったり、実は現地でも購入・代用出来てしまう物もあります。まずは、ほぼどの留学先にも共通する基本的な持ち物を紹介します。
貴重品
これだけはないと留学できない、必需品と貴重品を紹介します。留学出発の朝、ちゃんと持っているか2回は確認してください。
●パスポート(留学期間をカバーできているもの)
●航空券
●クレジットカード
一枚持っていると、非常時に役立ちます。アメリカン・エキスプレス、JCB、ダイナーズクラブカードは使える場所が限られているので、非常用の一枚にはVISAかマスターカードがおすすめです。
●現金
日本円と留学先でのお金は別のお財布に入れておくと、日本円を使わない間も入れっぱなしにして置けるので便利です。現地に着いてすぐに換金する手間を省けるので、2万円程度の現地のお金を持っておくと良いでしょう。しかし、たくさんの現金を持って行くのは安全の面からおすすめできません。
●海外でも引き落とせる銀行カード
短期から1年程度の留学で、現地で働く予定がないのなら、現地で銀行を開設しなくてもこのカードでお金のやり取りをするものありです。(わたしがイギリスに1年留学したときがまさにそうでした。)カードの裏にPLUSと書いてあるものは、海外の多くのキャッシュマシーンで、日本の口座から海外のお金を引き出すことができます。
●旅行保険証書
短期の滞在でも保険には加入し、保険証を忘れずに持って行きましょう。
●学校の入学許可証
洋服類
出発時の留学先の天気に合わせて用意しましょう。必要以上にたくさん持って行く必要はありませんが、ホームステイ先によっては、家のルールで洗濯は週一回のこともあります。1週間洗濯なしでも生活できる分の洋服があると、服を買わなければ!と焦る必要がなくて安心です。
●下着(だいたい1週間分)
●普段着
見栄を張って良い物を新調するよりは、普段から着慣れているもので、着回しがしやすいものを選びましょう。海外の洗濯機は服を痛めやすいものが多いので、駄目になっても諦められるものを持って行くのがおすすめです。必要なら、洗濯ネットも持参しましょう。
●スーツなどの正装着
ワーキングホリデーで企業に面接に行く予定の人は持って行きましょう。レストランやカフェなどの面接には必要ありません。
日用品類
長く慣れないフライトの後に知らない土地で買い出しに出かけるのは非常に疲れるものです。旅行用サイズでも良いので、一通り持って行くと安心できます。また、肌が弱くてトラブルを起こしやすい人は、自分に合った商品が見つかるまでの間をカバーできるように多めに持って行くと良いですね。
●お風呂用品(シャンプーやボディソープ系)
ホームステイでも基本的に日用品は自分で用意します。海外の水は日本と異なる場合が多く、(日本の水は主に軟水ですが、多くの国は硬水)硬水は軟水に比べ乾燥しやすいので、保湿力が高い商品をその国で購入するのがベストです。
シャンプーなどの消耗品の他に、体を洗うスポンジや洗顔用の泡立てネット、前髪を後ろにあげるバンダナやヘアゴムなど、到着したその日から使いたいものも、絶対必要ではないですが、持って行くと初日から快適に暮らせます。
●歯ブラシセット
海外製の歯ブラシはビックリするくらいブラシ部分が大きいです。歯磨き粉は現地で買い足すのもありですが、歯ブラシはかさばらないので留学期間分持ち込むのが良いでしょう。
●常備薬
身体が弱っている時には、日本製の使い慣れた薬が安心です。体調が悪いときに薬を探しに行くのは辛いので、痛み止めや風邪薬など一通り揃えておくことをおすすめします。
電子機器類
電子機器の手放せない時代になりましたが、国によって電圧が違うので変換プラグだけで使うと壊れてしまう可能性も。出国前に留学先の電圧をチェックし、手持ちの電子機器がそのまま使えるのか確認しておきましょう。
●パソコン
●カメラ
●電子辞書
●コンセント変換プラグ/変圧器
文房具類
勉強に必要な文房具は、現地でも購入できるのでたくさん持って行く必要はありません。ただ、可愛い物や面白いものの種類の豊富さは日本が圧倒的なので、お気に入りのものを使いたい!という人は多めに用意するのが良いでしょう。可愛い文房具は外国人にあげても喜ばれます。
●メモ帳
●筆記用具
日本のノートやバインダーはB4サイズが一般的ですが、海外では少し大きめなA4サイズが一般的。B4サイズのルーズリーフの買い足しはほぼ不可能です。
食品類
現在世界のいたるところで日本食のブームがきています。とくに若い世代にはどんなものをあげても喜ばれます。ホストファミリーや友達とのピクニック・パーティでのコミュニケーションのきっかけになるので、少し持って行ってはいかがでしょうか?
●お菓子類
友達に配りやすいのがお菓子。私の周りでウケが良かったのは、チロルチョコ、うまい棒、ハッピーターンです。
●調味料
大都市なら日本食スーパーがあったり、ローカルスーパーでも醤油、マヨネーズなどは買えたりします。また日本食が恋しくなったときに、だしの素があると簡単に日本の味になるので便利です。
留学に持って行くと便利なアイテム
「日本では当たり前だけれど、海外では手に入りにくいもの」逆に、「便利だと思って持って行ったら、荷物になるだけだったもの」を紹介します。基本的な持ち物の重さやスペースを考慮して持って行くかどうか考えましょう。
持って行くと便利なもの
●ポケットティッシュ
お金を払いたくないもの代表で、ないと意外と不便に感じるものです。日本では無料で手に入るポケットティッシュですが、海外ではスーパーなどで購入しなければなりません。
●ホッカイロ
寒い日に洋服に貼ったりポケットに忍ばせたいホッカイロですが、海外ではまず見つかりません。
持って行かなくても意外と大丈夫なもの
●ドライヤー
ドラッグストアや家電量販店などで安いものはかなり安く買えます。かさばるし重さもあるので、あえて持ち込むほどではないです。
●たくさんの洋服
日本でもよく見かけるファストファッションブランドのH&MやZaraは、ほとんどの都市で見つけることができますし、国や都市によってはユニクロも進出しています。日本では見かけないプチプラブランドや、現地で流行っているファッションに挑戦するのも留学の醍醐味。最低限の洋服だけ持ち込んで、現地で買い足しを楽しむのが、よりその国を堪能できるので良いですよ!
国別!これだけは持っていけないリスト
外国に入国する際に通過しなければならない税関では、その国に持ち込みできるものについて細かく決められていいます。これは主にその国の環境や自然を他国の植物や害虫、伝染病から防ぐこと、もしくは、武器などを持ち込むことで心配されるテロの発生を防ぐことが目的とされています。
ここでは主に、各国の食品の持ち込み制限について解説しています。持ち込みに関する制限は頻繁に変更されるので、これは持ち込めるかな?と疑問に思ったら日本にある各国大使館に問い合わせるか、入国時に申請して税関員の支持を仰ぎましょう。
各国共通
危険物の持ち込みは殆どの国で禁止されています。危険物というと、拳銃や爆弾など馴染みがなく、明らかに持ち込み不可能だと分かるものを思い浮かべがちですが、護身用にと用意した催涙スプレーなども危険物扱いです。危険物の持ち込みは、場合によっては罰金ですまないこともあるので、荷造りする際に「これは持ち込んで大丈夫?」とひとつひとつ考える癖をつけましょう。
アメリカ
アメリカ入国時、食べ物を持っているようでしたら、それが飴やガム、機内食で出たご飯のあまりであっても、税関申告書で「食品持込み」にチェックをして申告しましょう。殆どの場合は口頭で何を持っているのか申告すればパスできますが、まれにスーツケースを開けての検査をされる場合もあります。
また、とくに調味料など小分けにして少量持ち込みたい、という人も多いですが、原材料の表示がない食べ物は基本的に没収されます。砂糖や塩などの「白い粉」 は違法ドラッグを疑われ、検査に時間がかかることもあるので注意が必要です。その他に、アメリカへの肉類の持ち込みは禁止されています。生物はもちろん、レトルト食品、カップラーメン、調味料に含まれているようなものもNG。原材料に「肉」や「○○肉」と書かれている場合は没収の対象になります。
さらに注意が必要なのは、原則スーツケースには鍵をかけてはいけないことです。中身の検査が行われることになったときに鍵がかかっていると、鍵を壊して検査を行われます。(カギを壊して荷物を開け、異常がなかったとしても、保証等はありません。)
カナダ
アメリカ同様、食べ物を持ってカナダに入国する場合、食べ物を持っていることを申告する必要があります。そしてこちらもアメリカ同様、肉、肉エキスが原材料に表示されている食品の持ち込みはできません。
イギリス
イギリスへの肉、肉を使った食品、乳製品の持ち込みは禁止されています。肉製品の扱いはアメリカと同じで、少しでも含まれている場合はNGです。
オーストラリア
オーストラリアは食品の持ち込みチェックが厳しいことで知られていますが、ルールを守れば心配する必要はありません。アメリカ等で完全に禁止されている肉製品も、常温で6ヶ月以上保存可能で未開封のレトルト、缶詰、瓶詰め商品は持ち込みOK。
魚類は内臓が除去されていて常温保存できるものは持ち込みできますが、サケ科の魚の持ち込みには注意が必要です。サケ科の魚に関しては缶詰のみ、事前に輸入許可を取得すれば持ち込むことができます。明太子など魚の卵製品も、サケ科の魚以外であることが明記されてあり、未開封の市販品は持ち込みOKです。
食品を持って入国する場合には、税関申告書の食品の欄にチェックしておきましょう。多くの場合口頭で何を持っているのか聞かれるので、そこで問題ないと判断されればスムーズに通過できます。
ニュージーランド
ニュージーランドは他の国に比べて卵製品の規制が厳しく、乾燥卵が微量含まれているカップヌードルやたまごのふりかけも持ち込むことができません。肉類については、加工されている牛肉製品でも持ち込み不可です。
ニュージーランドには持ち込みできない食品の具体的なリストがなく、入国時に申請し、許可されれば持ち込み可能になるので、物によっては税関職員の判断によって持ち込める場合と持ち込めない場合があります。
必ず申請しなければならない食品のリストには、肉類、魚介類、乳製品、果物、野菜が明記されています。多くの食べ物には少量であっても上記のものが使用されているので、食べ物を持っている場合には申請して審査してもらうと安心です。
あなたは大丈夫?うっかりしたらいけない空港で注意点
慣れない飛行機の移動では、ちょっとした間違いが大きなトラブルになったり、非常に手間になったりすることも多々あります。疲れる長旅を少しでも快適なものにするために、不必要なトラブルは避けたいですよね。以下に荷造りする際に注意したいことをまとめます。
利用する航空会社の預け荷物の制限をチェック
航空会社によって預けられる荷物の大きさ、重量、個数の制限に違いがあります。また、前回海外に行った時と同じだと思い込んでいると空港で高額な超過料金を請求されることがあるので、航空会社が決まった際、預け入れ荷物の制限も確認することをおすすめします。出発地、目的地によっては条件が変わってることもあるので、その点も注意しましょう。以下、例として、いくつかの航空会社の制限をあげます。
●日本航空(JAL)の場合:
預け入れ荷物はエコノミークラスの場合2個まで無料で各スーツケースの重さは23キロまでで、持ち手を含む長さ、高さ、幅の合計が203センチまで。
●ユナイテッド航空の場合:
エコノミークラスは23キロの荷物1個まで無料で、大きさは三辺の合計158センチまで。
●エアカナダの場合:
エコノミークラスは荷物2個、各スーツケースの重さは23キロまで無料で、大きさは三辺の合計が158センチまでOKです。
重要な書類は機内持ち込み手荷物に
貴重品はもちろん機内持ち込みの手荷物に入れますが、留学先で通う学校の入学証明や滞在費をカバーできる銀行の残高証明、航空券を往復で購入した場合は復路のチケットなど、入国審査で必要になる可能性があります。このような書類は機内持ち込み手荷物に入れておきましょう。
最後に、悩んだ時のアドバイス
無理して全部持って行こうとしない
慣れない長旅を両手いっぱいの荷物を抱えて熟すのは想像以上に疲れるものです。留学期間が長期に及ぶ場合、全て最初に持って行こうと思わずに、すぐに必要ではない季節の違う服や日用品のストックなどは後から家族に送ってもらうほうがスムーズに移動できます。スーツケースを重量オーバーで超過料金を支払うよりは、船便を利用して郵送したほうが安くすみますよ。
迷ったら持って行かなくても大丈夫!
海外旅行が身近になり、インターネットも普及した今日、外国は昔ほど遠い場所ではなく、必要なものは高確率でどこでも手に入りますし、大都市には複数の日本食品スーパーや、都市によってはダイソーやユニクロもあります。田舎町に住んでいても、日本やその国の別の都市から日本のものを通販することもできます。何でもかんでも日本から持ち込む必要はありませんので、持ち込み制限にだけ注意して本当に必要な物だけを持って行くのが良いでしょう。ときには不便さを楽しみながら、その国の物を使ってみて、海外生活を満喫してはいかがでしょうか?