地理的な要素と歴史的な要素が合わさり、イギリスとアメリカ英語の両方の要素を持ったカナダは、留学先として人気の高い国。ここでは、カナダ留学に興味があるなら絶対に知っておきたいカナダの基本情報や留学スタイル、資金の目安、ビザの種類、各都市の違いについて紹介します。
コレをもとに、あなたにピッタリのカナダ留学プランをたててみましょう。
||目次||
5. 留学生にとっても暮らしやすい国で安心できる留学生活を!
広大な国土と大らかな国民性が魅力な国、カナダ
カナダと言ったら、カナディアンロッキーや秋に見える綺麗な紅葉、オーロラ、甘くて美味しいメープルシロップやメープルクッキー、そして新鮮な鮭!などがまず思い浮かぶのではないでしょうか?
発展した都市が多くあるにも関わらず、壮大な自然もそのまま多く残るカナダの国土を詳しく見ていきましょう。
基本情報
カナダと言えば、まずはその広大な土地です。
カナダの国土面積は約998万km2で、ロシアに続いて世界第2位の大きさ。なんと日本の国土面積の約26倍です。それに比べて、人口は約3,516万人なので1.2億人を超える日本の人口の1/3以下!それだけで広々とした生活が思い浮かびますね。
カナダの首都は、オンタリオとケベック州の州境にあるオタワで、英語とフランス語の両方が話されています。
国内最大の都市はトロントなので、トロントが首都と思われがちですが、オタワを首都にしたのには、2つの言語を公用語として持つ国として、両者に公平であるための措置でした。
公用語は英語とフランス語の2つ。
国民の中でどちらも話せる人は約17%、フランス語のみ話す人は13%程いるとされています。どちらの言語が主に使用されているのかは土地によって異なりますが、ケベック州に限ってはフランス語のみを公用語と定めています。
国の特徴
カナダの文化は、ファースト・ネーションと呼ばれる先住民とヨーロッパからの移民の文化に加え、近年増えているアジア系やその他の移民の影響を受け、多様な文化が入り混じって形成されています。
カナダ全土の人種の割合としては、大半を占めるヨーロッパ系白人が約75%、近年増加傾向にあるアジア系が約10%、先住民が5%、黒人が3%ですが、トロントやバンクーバーなどの大都市部では移民の割合が高くなっています。
土地が広いので場所によっても風習や食文化が異なり、一概に「カナダの料理と言えばコレ!」、というものを決めるのも難しいです。ただ有名な料理として、ケベックが発祥の“プーティン”や、得に子供が好んで食べる“マカロニ&チーズ”などは、カナダに行くとよく見かけるかも知れません。
国民性としては、全体的におおらかで心優しい人が多く、移民に寛大な国であるため人種差別に関しては非常に厳しいです。なので留学生にとっては住みやすく居心地の良い国なのです。
そしてカナダには世界に誇れる、世界遺産が現在17箇所あります。
フランスの面影が感じられる“ケベック旧市街”やノバ・スコシア州の有名な漁村“ルーネンバーグ旧市街”を含む文化遺産が8箇所、有名な“カナディアンロッキー”や“ナハニ国立公園”、“ウォータートン・グレイシャー国立公園”を含む自然遺産が9箇所あります。
カナダの州と準州
カナダは10の州(プロヴィンス)と3つの準州(テリトリー)で成り立っています。
なにせ土地が広いので、同じ国内と言っても州によって文化も気候も違えば時差もあるのがカナダ。留学先を選ぶ前に、各州、準州の特徴を知っておきましょう。
●オンタリオ州
トロント、オタワのあるオンタリオ州は、カナダで一番多くの人が暮らしている州で、全人口の1/3がオンタリオ州に暮らしています。トロントは、ナイアガラの滝を挟んでニューヨーク州に近く、ビジネスの中心でもあります。更に他州に比べて気候が温暖なので、暮らしやすい州です。
●ブリティッシュコロンビア州
バンクーバー、ビクトリアのあるブリティッシュコロンビア州は、オンタリオ州とは真逆の西海岸に位置しています。カナダの中では目立って温暖で、豊かな自然を活かして観光やリゾートで人気です。
●アルバータ州
エドモントン、カルガリーのあるアルバータ州は、カナダを代表する商業都市であり、石油産業によって急発展をしている州でもあります。石油産業の恩恵を受けて州税は0%(全ての州・準州で連邦税の5%が課せられます)なので一番安く生活できる州だと言えます。
●ケベック州
モントリオール、ケベックシティのあるケベック州は、カナダの州の中で唯一フランス語が第一言語とされている、フランス移民の多い州です。ケベック州の人口の約半分はモントリオールに集中していて、モントリオールはフランス語圏の都市ではパリに次ぐ規模。街中でフランス語が目に付きます。
●サスカチュワン州
サスカトゥーン、レジャイナのあるサスカチュワン州は、カナダの内陸部に位置するので夏は暑くなりやすく、逆に冬は非常に寒くなります。カナダの中で最も日射時間の長い州でもあります。
●マニトバ州
マニトバ州の人口の半数は州都であるウィニペグに集中していますが、ウィニペグはカナダで6番目に大きい都市でもあります。失業率が低いので、近年移民が増えています。雨が降ることが少なく、カナダの中で最も晴天率の高い州です。イギリスの児童小説“くまのプーさん(Winnie the Pooh)”はウィニペグで拾われた小熊の名前、“Winnie”からきたとされています。
●ノバスコシア州
カナダ東部の大西洋に位置するノバスコシア州は四方を海に囲まれている州です。人口の殆どがイギリス、フランス、ドイツ系の元移民で形成されています。
●ニューブランズウィック州
ケベック州に続いてフランス語使用者の多いニューブランズウィック州は、カナダの州の中で唯一英語とフランス語の両方を公用語と定めています。市によってどちらの言語の割合が強いかに差があり、英語とフランス語のバイリンガルが多い州でもあります。
●プリンスエドワードアイランド州
カナダの州の中で最も面積が狭く、人口の少ない州でもあります。赤毛のアンの舞台として有名で、今でも赤毛のアンのイメージを壊さないようにしています。名前の通り州全体が島であり、美しい海と田園風景が特徴の州です。
●ニューファンドランド・ラブラドール州
ラブラドール半島東部とニューファンドランド島から成るニューファンドランド・ラブラドール州は、地形と周囲の環境を受け、市によって気候に差があります。名前の通り、ラブラドールレトリバーの原産地でもあります。
●ノースウエスト準州
世界で8番目に大きいグレートベア湖と、10番目に大きいグレートスレーブ湖のある極寒の地で、州都のイエローナイフはオーロラ観測で有名です。住民の半数が先住民で、先住民の言葉を含む11カ国語が公用語に定められています。
●ユーコン準州
19世紀にゴールドラッシュで人口が増加したものの、現在はカナダ全人口の1%が暮らす土地です。カナダ最高峰のローガン山があり、夏には白夜も体験できます。
●ヌナブト準州
先住民イヌイットが人口の大半を占め、公用語もイヌイット語、英語、フランス語となっています。野生のシロクマ、セイウチ、イッカクも暮らす極寒の地です。
生活情報
暮らしやすい国として知られるカナダの物価は、都市にもよりますが、総合して日本と同じくらいです。野菜や果物など基本の食品は日本より安いですが、日用品は少し高いです。
消費税は州によって異なり、オンタリオ州は13%、アルバータ州は5%とかなり差があります。野菜やパン、牛乳、穀物などの食料品や、医療サービス、チャイルドケアには税金がかかりません。
医療の質も高く、市民はメディケアと呼ばれる国民保険で無料で医者に掛かることができます。残念ながら留学生は加入することができませんが、慢性的に医者不足なので予約をしても1時間待ちということもあります。予約を入れるのに一ヶ月以上待たなければならない、なんてことも珍しくないのが問題となっています。
自分に合うタイプを見極めよう!カナダ留学の種類
カナダという国の大まかなところが見えてきたところで、次はカナダ留学にはどのようなスタイルがあるのか、見ていきましょう。
語学留学
いきなりの高校や大学留学は、ハードルが高いけどカナダに留学してみたい、という人にピッタリなのが語学留学。
短期から長期まで、自分のスケジュールや目標にあわせて留学期間を決めることができ、かつ現地の大学に通うよりも学費が割安なのも嬉しいですね。
学費は学校によって差はありますが、一般的には月10~15万程度。食事付きのホームステイは月8万円くらいで、その他に交通費、携帯代、交際費などが必要になります。
大学留学
カナダの大学、カレッジは殆どが公立校です。アメリカに比べると数は少ないですが、どの大学も高い教育レベルをキープしています。
世界的にも有名で、評価が東大と同等かそれ以上であることもあるトロント大学、ブリティッシュコロンビア大学、マギル大学は勿論、バンクーバーにあるサイモンフレーザー大学やトロントのヨーク大学あたりが人気です。
また、フランス語が公用語であるケベック州の大学のうち、英語で授業を行って折るのはケベック大学とラバル大学。モントリオール大学、シャーブルック大学はフランス語で授業が行われているので、大学選びの際には注意が必要です。
学費は年間150~200万(カレッジは50万ほど安くなる学校が多いです)、生活費も年間100万程度を目安とすると、留学費用としては1年で250~300万ほど見積もっておきたいですね。
また、大学付属の英語コースに3週間から短期留学することもできます。短期留学は生活費等込で月20~25万くらいから実現することが出来ますよ!
費用を抑えたい場合、学費も物価も安いアルバータ州にあるカルガリー大学や首都オタワにあるカールトン大学は要チェックです。
ワーキングホリデー
英語を勉強しながら、英語の環境で働いてみたいという人におすすめなのは、ワーキングホリデー制度です。
ワーキングホリデーなら、就学しなくてもカナダに滞在し現地で働くことができるので、留学費用の中で大部分を占める学費をセーブすることが出来ます。
ワーキングホリデービザでの滞在期間は最長1年間で、もし学校に通うのであれば、就学可能期間は6ヶ月までです。
ビザ申請時に最低2,500カナダドル(6月15日時点で約21万円)を所有していることを証明する必要がありますが、カナダで仕事をしながら生活するのなら、21万円あればカナダに行けることになります。
ただ学校に通ったり、すぐに仕事を探さない場合には、その期間をカバーできる資金は用意していきましょう。費用は語学留学同様、学費は月10~15万円程度、生活費は月8~10万円くらいかかるのが一般的です。
カナダ留学に必要なビザの種類を理解しよう
カナダに入国するには、パスポートの他にビザ(入国許可証)を所有している必要があります。ビザには複数の種類があり、ビザによって滞在期間や出来ること、申請方法が違います。以下に紹介しているビザは、留学を主な目的にした場合に考慮すべきものです。
ここでは、日本国籍保持者がカナダのビザを申請する場合を想定して紹介しています。他の国籍の人が同じビザを申請する場合、条件が異なる場合があります。
観光ビザ
多くの旅行者が比較的簡単に取得できる“観光ビザ”ですが、日本人が観光目的でカナダに入国する場合、基本的にビザは必要とされていません。要するに、パスポートにスタンプを押してもらうだけのものです。申請する必要が無いので申請料は0円で、最大半年間カナダに滞在することが出来ます。
さらに日本人の場合、観光目的で入国した場合でも、就学の申請も免除されているので、観光ビザの期限最大(6ヶ月)までの留学に便利です。
2016年3月より、ビザなしでカナダに空路で入国する場合、eTA(電子渡航認証)が必要になりました。なので、観光ビザ(ビザ無し)でカナダに飛行機で行く場合には、チェックイン前にeTAを申請していきましょう。
●観光ビザの特徴
- 最大6ヶ月間の滞在、就学
- ビザの申請は必要なく、空路で入国する場合はeTA(7カナダドル)の取得が必要
- eTAは申請後すぐに発行されるので、ビザが発行されるのを待つ必要が無い
- いかなる労働も認められていない
- インターンシップを含むコースには参加できない
学生ビザ
半年以上語学学校に通いたい場合や、高校、大学、カレッジに長期で留学する場合に申請するのが学生ビザです。
申請時に希望するコースを決めておく必要があり、そのコースを終了するのに必要な期間カナダに滞在できるビザが発行されます。通常、コース終了の日から2~3ヶ月余裕のある期限が定められることが多く、これは病気や怪我などでコースの終了日が伸びる可能性や、帰国前の観光やお世話になった人に会いに行くための期間と考えられています。
高校、大学やインターンシップのあるコースに通う場合、週20時間までアルバイトをすることが認められるのも嬉しいです。
ただし、学生ビザは申込済みのコースに対して発行されるので、「6ヶ月スクールAで勉強することと、その後もカナダで勉強を続けることは決めたけど、スクールA卒業後の学校は決めていない」という場合には、スクールAに対してのみビザが発行され、次の学校を申し込む際にビザの延長手続きをする必要があります。
●学生ビザの特徴
- 申請料150カナダドル
- 申請してからビザが発行されるまでに平均2ヶ月ほどかかる
- 申し込んだコースをカバーする期間カナダに滞在できる
- 卒業するのに6ヶ月以上かかる大学、カレッジで就学できる
- 高校、大学、カレッジに通う場合、週20時間まで(休暇中はフルタイム)の労働が可能
- カナダ国内からビザの延長申請が可能
オフキャンパス・ワーク・パーミット(学生ビザを持っている場合の就労ビザ)
学生ビザを所有している場合、就学中の学校によってはカナダで働くことが可能です。
まず、学生ビザならどの学校に通っていても良いわけではなく、指定された学校(公立の高校、大学、カレッジ、同等の私立校)でフルタイムで就学している生徒に限定され、語学学校に通っている場合にはカナダで働くことは出来ません。
労働時間は就学中は週20時間まで、ホリデー中はフルタイムでの労働が認められています。
2014年6月以前には労働許可証を取得する必要がありましたが、変更後は労働許可証の申請をしなくても働くことが出来るようになりました。
●オフキャンパス・ワーク・パミットの特徴
- 高校、大学、カレッジなどの指定校でフルタイム就学している場合に申請なしで労働が可能
- 就学中は週20時間、長期休暇中はフルタイムで働くことが出来る
- 労働開始前に、SINナンバー(社会保険番号、税金や保険の管理のために必要)を取得しなければならない
Co-opビザ
上記の通り、カナダの学生ビザを所有している場合、就学中に働けるケースは限られていることが分かりますが、学校によってはインターンシップをプログラムに組み込んでいるところもあります。インターンシップを行う場合、それが無給であっても働けるビザを所有している必要がありますが、学校によっては学生ビザ保持者が労働ビザを取得することはできません。
そんなときに活用できるのがCo-opビザ。Co-opビザでは、インターンシップを含むコースでの留学をすることができます。
●Co-opビザの特徴
- Co-opビザ発行の条件を満たす学校のコースを申し込むと申請できる
- 就学しながら無給もしくは有給のインターンシップに参加できる
- インターンシップ先は学校の許可がある企業、業種である必要がある
- インターンシップの時間は授業時間を超えてはいけない
- コースを終了するには授業とインターンシップの両方に参加する必要がある
ワーキングホリデービザ
18歳から30歳までの人が、一生に一度申請できるのがワーキングホリデービザ。条件が厳しく定められている代わりに、カナダでの自由度が非常に高いのが特徴です。
ワーキングホリデービザを取得すれば、最大1年間カナダに滞在することができ、就学、就業、観光などを限りなく自由に満喫することができます。
●ワーキングホリデービザの特徴
- 18歳から30歳で、カナダのワーキングホリデービザを利用したことのない人が対象
- 最低2,500カナダドル相当の資金を所有している
- ビザの申請料は250ドル
- 年ごとに定員があり、希望する場合には申請して招待を受ける必要がある
- カナダで無制限に働くことが出来る
- 最大6ヶ月まで学校に通うことができる
- 最長1年間カナダに滞在できる
カナダ留学におすすめの都市
カナダの留学スタイルやビザの種類が分かってきたところで今度は、カナダのおすすめ都市の特徴と違いを見ていきましょう。
広いカナダでは同じ国でも都市によって生活や物価、気候にかなり違いがあります。せっかくカナダで生活するのですから、自分にあった環境を見つけたいですね。
トロント
オンタリオ州の州都であるトロントは、カナダ最大の都市でもあり、260万人強の人々が暮らしています。日本との時差は-14時間です。人、ビジネス、娯楽の数はどれをとってもカナダ一。仕事の数も多いので、ワーキングホリデーや留学中の仕事探しには困りません。
カナダでのエンターテイメントの中心でもあるので、定期的に変更されるアートギャラリー訪問や演劇鑑賞など、文化的な催しに興味がある人には嬉しい街です。
夏場は湿気があり30度くらいまで気温が上がることもありますが、冬は氷点下以下まで下がることも珍しくないトロントは、10月後半から4月上旬ころまで雪が降ることがあります。それでもカナダの中ではそこまで寒い土地ではありません。
大都市でありながらバンクーバーほど日本人を含むアジア人で溢れていないので、外国で生活している感を感じられるのも嬉しいですね。
主な大学は、トロント大学、ヨーク大学、オンタリオ美術デザイン大学、ライアソン大学などがあります。カプランもトロントのダウンタウンの中心部にトロント語学学校を有しています。
●見所
トロントといえばCNタワーです。高さ553.33mのタワーは、2007年にドバイのブルジュ・ハリファに抜かれるまで世界一の高さを誇っていました。4つある展望台は、観光客にも非常に人気です。
また、カナダで一番有名なお城、カサ・ロマもトロントに来たら是非行ってみてください。
●注意する点
トロントでは野外での飲酒は全面的に禁止されています。留学中やワーキングホリデー中に、友達とピクニックやバーベキューは付きものですが、野外でのお酒はNGです。どうしても飲みたい場合は、誰かのアパートで集まりましょう。
また、レストランやパブでも深夜2時以降のアルコールの提供は禁止されています。
バンクーバー
世界で一番住みやすい都市の常連であるバンクーバーは、人口60万人ほどで、周辺の地域も合わせると約210万人が暮らしています。各国からの移民も多いので外国人に対する住民の理解も深く、安心して生活できるので留学生にも人気があり、海外生活初心者にもおすすめです。
カラッとした夏場は20度前後と涼しくて過ごしやすく、かといって冬場も平均5度前後でそこまで冷え込むわけではありません。唯一の欠点は冬場に雨の日が多いことくらいで、非常に過ごしやすい気候も魅力的です。
日本との時差は-17時間(サマータイム時は-16時間)。日本のお昼ごろがバンクーバーでは前日の19~20時頃なので、家族と電話をするにはこの頃がベストです。
主な大学は、ブリティッシュコロンビア大学、サイモンフレーザー大学、ブリティッシュコロンビア工科大学 などがあります。更に、カプランのバンクーバー語学学校も、バンクーバー市内でショッピング通りとして有名なRobson通りから数分の立地的にも最高の場所にあります。
●見所
大都市でありながら自然が豊かなバンクーバーで見逃せないのは、405ヘクタールの広大な土地に手付かずの自然が残っているスタンレーパーク。なんと東京ドーム86個分の大きさです!写真にあるトーテムポールが見られるのもスタンレーパークです。
また、白クジラが見られるバンクーバー水族館はカナダ最大規模。子供連れの家族はもちろん、観光客にも人気のスポットです。
●注意する点
バンクバーのバスドライバーは親切ですが運転が粗め。狭い道を大型のバスで走っていくので、歩行中は歩道を歩いている時でもバスとのすれ違いに注意しましょう。
また、公園の中や道端で、ビックリするくらい頻繁にリスやアライグマに遭遇します。可愛らしいので餌付けしたくなりますが、予防接種を受けていない野生動物に噛まれたり引っ掻かれたりすると危険な病原菌をもらってしまう可能性があるので、手渡しでの餌付けは絶対に止めましょう。
ビクトリア
バンクーバーからフェリーで約1時間半の場所にあるビクトリアは、バンクーバー島の最南端に位置し、イギリス風のお洒落な街並みが美しい街です。カナダ人がいつか住みたい街の代表でもあります。
カナダの主要都市の中では目立って温暖で、真冬でも氷点下以下の日は珍しいくらいです。かといって夏が暑いわけではなく、冬場に雨がよく降る以外には年間を通して過ごしやすい気候も魅力です。
落ち着いた環境でゆったり生活したい人にはぴったりですが、街がそこまで大きいわけではないので、エンターテイメントや沢山の人との出会いなどの刺激がほしい人には、長期で滞在するには物足りないかもしれません。
バンクーバー同様、日本との時差は-17時間(サマータイム時は-16時間)。ビクトリア大学、カナダウェスト大学、ロイヤルローズ大学があります。
●見所
ビクトリアのランドマークといえば19世紀直前に完成した州議事堂です。建物も非常に美しいですが、州の歴史を描いた絵画も一見の価値ありです。建物は夜になるとライトアップされるので、昼と夜と二度訪れたいですね。
「ガーデンシティ」と呼ばれるビクトリアを代表する花園、ブッチャート・ガーデンでは年間を通して季節の花を楽しむことが出来ます。
●注意する点
バンクーバー同様、むやみに野生動物と触れ合うことは控えましょう。
トロント、バンクーバーほど大きな都市ではなく、ゆったりしていて綺麗な街並みに囲まれていると気を抜きがちですが、スリや強盗被害、車上荒しなどが他都市に比べて少ないわけではありません。日本ほど安全な場所はないことは肝に銘じておきましょう。
カルガリー
1988年にオリンピックが開催された都市でもあるカルガリーは、石油産業でカナダの中でも急成長している都市です。全体的に人手不足なので、多少英語に自信がない留学生やワーキングホリデーで来た人でもローカルでの仕事を見つけやすいのが嬉しいですね。
カナダの消費税には大きく分けて二種類あり、カナダ国内共通であるGST(現在5%)に、州によって税率の違うPSTが加算されますが、カルガリーが属しているアルバータ州はPSTがないので他州に比べて節約することができます。ちなみにバンクーバーやビクトリアが属しているブリティッシュコロンビア州のPSTは7%。この差は結構大きいですよね!
カルガリーの夏は短く、日差しは強いけれど気温は平均23度前後と快適。冬場の温度は変化が激しく、冬の間に15度から氷点下40度を記録することも珍しくありません。
日本との時差は-16時間(サマータイム時は-15時間)で、有名な大学には、カルガリー大学、マウントロイヤル大学などがあります。
●見所
前述にもありますが、1988年の冬季オリンピックの開催地でもあるカルガリー。カナダ・オリンピック公園はスキージャンプとリュージュの会場となった場所で、ボブスレーの疑似体験などができます。
ヘリテージパーク歴史村では、西部開拓時代の街並みや蒸気機関車、当時の服装に身を包んだスタッフなど、カナダの歴史を体験できます。
モントリオール
ケベック州の州都であり、トロントに続きカナダ第二の都市モントリオールは、住民の7割がフランス語を第一言語としています。なので街の至る所でフランス語の看板やフランス語のメニューなどを見かけます。街並みもフランス文化を色濃く反映していて、「北米のパリ」と呼ばれるのも納得の美しさです。
夏は30度近くまで上がる日もありますが、冬は氷点下20度まで冷え込むことも。しかし地下街が発達しているので、冬でも快適に暮らせるように工夫されています。
日本との時差は-14時間(サマータイム時は-13時間)。有名な大学には、英語で授業が行われるマギル大学、コンコルディア大学の他に、フランス語大学であるモントリオール大学などがあります。
●見所
北米最大のカトリック聖堂であるモントリオール・ノートルダム聖堂は、セリーヌ・ディオンが結婚式を上げた場所としても有名です。建物の外観も素晴らしいですが、是非精巧に作られた内部も見てください。
秋には紅葉が楽しめるセントローレンス川沿いの散歩も素敵で、時期が合えば是非訪れてみてはいかがでしょうか。
留学生にとっても暮らしやすい国で安心できる留学生活を!
外国人に理解があり、移民が多いのでいろいろな国の文化を楽しむことができる、暮らしやすい国カナダ。冬場の寒さが気になるところですが、暖房設備が整っているのでそこまで苦痛なわけではありません。
ビザ無しで6ヶ月まで就学できるなど、留学生にとっても良いことづくし!どの国に留学するか迷っているようでしたら、カナダは是非考慮したい国であることは間違いなしです。