アメリカの世界遺産5選|これぞアメリカ、留学中に1度は訪れたい!
グランド・キャニオンやイエローストーン国立公園などの世界遺産が見られるのも、アメリカ合衆国の魅力の一つです。壮大な土地を持つ国ならではの雄大な自然や、神秘的な光景など、現地に行かなければ見ることのできない絶景が広がっています。今回は、アメリカに留学したら1度は訪れたい、代表的な世界遺産を5つご紹介します。
雄大な景観はまさにアメリカ!「グランド・キャニオン」
日本では決して味わえない大自然を目の当たりにできるのが、グランド・キャニオンです。サウスリムやノースリムなど、主な見どころをご紹介します。
グランド・キャニオンとは
アリゾナ州北部にあるグランド・キャニオンは1919年に国立公園に指定され、1979年に世界遺産(自然遺産)に認定されました。4000万年もの長いときを経て、コロラド川による浸食でできた巨大な渓谷です。その長さは約446キロメートルにも及び、幾重にも重なる地層から地球の歴史を感じられるスポットで、世界中から多くの観光客が訪れます。
見どころ
〈サウスリム〉
グランド・キャニオン国立公園空港に近いなど、交通の便も良いため、サウスリムはグランド・キャニオンで最も人が集まるエリアです。中心となるサウスリム・ビレッジにはビジターセンター、レストランや宿泊施設などが立ち並びます。グランド・キャニオンを訪れる観光客のほとんどは、このビジターセンターを拠点に観光します。展望台も複数あり、1年を通じて雄大な景色を眺めることができます。
〈ノースリム〉
ノースリムは、コロラド川を挟んだサウスリムの対岸にあります。上級者向けの場所で観光客が少ないため、落ち着いた雰囲気でグランド・キャニオンの景色を楽しめるのが魅力です。サウスリムに比べて標高が高く、冬は降雪量が多いため、毎年11月~翌4月ごろまでは閉鎖されていて入ることができません。
〈グランドキャニオン・ウエスト〉
グランド・キャニオン国立公園の外れ、ワラパイ族居留地に位置するグランドキャニオン・ウエストには、谷底より約4000フィート(約1200メートル)の高さから絶景を見渡せるスカイウォークがあります。断崖からU字型に突き出した通路は床面がガラス張りになっており、スリリングな気分を味わえる人気スポットです。ヘリコプター遊覧や川下り、ショーも楽しむことができます。
〈ハバス・キャニオン〉
サウスリムから西へ55キロメートルほど離れた、グランド・キャニオンの脇にあるハバス・キャニオンには、「ハバスの滝」と呼ばれる巨大な滝があります。泳ぐこともできる、スカイブルーの美しい幻想的な滝壺です。アクセスはあまり良くなく、車などで近くのフアラパイ・ヒルトップまで行き、13キロメートルほどトレッキングをするか、ヘリコプターで行く日帰りツアーに参加する方法があります。
●所在地
Grand Canyon, AZ 86023
●National Park Serviceのサイト
https://www.nps.gov/grca/index.htm
世界初の国立公園「イエローストーン国立公園」
イエローストーン国立公園は中部ロッキー山脈上に位置する公園で、広大な敷地で間欠泉や温泉を見ることができるスポットです。
イエローストーン国立公園とは
世界初の国立公園として知られるイエローストーン国立公園は1872年に設立されました。熱水の作用によって変色した黄色い崖が有名です。1800年代後半にイエローストーンを探検した人々があまりの美しさに感動し、政府に国立公園にするよう提言したことがきっかけで、世界初の国立公園ができたと言われています。
総面積約9000平方キロメートルもの広大な敷地は、日本で言うと四国地方の約半分に当たり、大きく5つのエリアに分かれています。1年中オープンしていますが、6月から9月が車で行きやすいシーズンです。
見どころ
〈ファウンテン・ペイント・ポットの熱水現象〉
イエローストーン国立公園では、温泉、噴気孔、間欠泉、マッドポットという4つの熱水現象を見ることができます。中でも、約90度のアルカリ性温泉が噴き出す「ファウンテン・ペイント・ポット」は、4種類の熱水現象が全て見られるスポットです。ボコボコと沸騰しているマッドポットも間近で観察できます。
〈キャニオン・ヴィレッジ〉
ホテルやレストラン、ギフトショップなどがキャニオンロッジを中心に立ち並びます。「アーティストポイント」は人気の観光スポットになっており、深い渓谷を正面に、ローワー滝を見ることができます。そのほかに、溶岩が浸食された様子を見られる「アッパーフォールズビューポイント」、全体の景色を眺められる「インスピレーションポイント」があります。
〈オールド・フェイスフル〉
イエローストーン国立公園を代表する見どころである、世界最大級の間欠泉です。一定間隔で噴出する間欠泉の高さは、約50メートルにも及びます。
〈公園内の野生動物〉
イエローストーン国立公園は、どの国立公園よりも野生動物を見ることができます。パイソンやグリズリー、狼や熊にハゲタカなど、普通の公園ではまず見られない貴重な動物が多数生息しています。
●所在地
Yellowstone National Park, WY 82190-0168
●National Park Serviceのサイト
https://www.nps.gov/yell/index.htm
一生に一度は見たい!「自由の女神像」
アメリカのシンボルでもある自由の女神像も、実は世界遺産です。リバティー島まで足を運んで台座や展望台に上るほかに、フェリーから眺めて楽しむ方法もあります。
自由の女神像とは
リバティー島に建ちトーチを掲げる自由の女神像は、ニューヨークを象徴するあまりにも有名な観光スポットです。独立100周年を記念して、フランスから贈られました。台座を含んだ高さは約93メートルもあります。1984年に世界遺産(文化遺産)に登録されました。
見どころ
〈王冠部分の展望台〉
自由の女神がかぶっている7つの突起の王冠部分は展望台になっています。展望台に上れるのは1日240人限定で、事前の予約が必要です。台座の上から350段もの階段を上った先にある王冠部分の展望台から、遠くの景色や海を見渡すことができます。
〈フェリーからの眺め〉
自由の女神像に行くためには、マンハッタン南端のバッテリーパークからリバティー島行きのフェリーに乗る必要があります。遠くから自由の女神像を眺めたいという人には、マンハッタンとスタテン・アイランドを結ぶ「スタテン・アイランド・フェリー」もおすすめです。無料で乗船でき、自由の女神像の全景だけでなく、マンハッタンの街並みなども見ることができます。
●所在地
Liberty Island New York, NY 10004
●National Park Serviceのサイト
https://www.nps.gov/stli/index.htm
世界最長の洞窟群「マンモス・ケーブ国立公園」
1981年に世界遺産(自然遺産)登録されたマンモス・ケーブ国立公園は、世界最長の洞窟を見ることができるスポットです。
マンモス・ケーブ国立公園とは
ケンタッキー州にあるマンモス・ケーブ国立公園は、世界最長の洞窟群がある場所として知られています。洞窟の長さは分かっているだけで約600キロメートルにも及び、一般の人が入ることのできない調査中の場所が未だにあります。公園内にはキャンプ場やホテルもあり、宿泊することができます。洞窟以外には、トレイルで乗馬も楽しめます。
見どころ
〈洞窟〉
マンモス・ケーブ国立公園の見どころの一つが、洞窟です。マンモス・ケーブ最大、約60メートルもの高さを誇る「マンモス・ドーム」は、「ボトムレス・ピット」という淵にコウモリなどが生息しています。「フローズン・ナイアガラ」は、鍾乳石がいくつも垂れ下がる迫力ある空間です。洞窟の中がレストランになっている「スノーボール・ルーム」では、食事をすることができます。公園内では10数種類もの洞窟ツアーが実施されています。
〈洞窟の外に広がる森〉
洞窟の外には森林が広がり、「グリーン川」ではカヌーやクルーズボートに乗ることができます。公園内を散策し、洞窟に隣接した自然を味わうのもおすすめです。
●所在地
Mammoth Cave, KY 42259-0007
●National Park Serviceのサイト
https://www.nps.gov/maca/index.htm
手つかずの大自然を満喫!「ヨセミテ国立公園」
東京都の1.5倍~2倍程度の広さを誇るヨセミテ国立公園には、渓谷や滝など自然を感じられるスポットがたくさんあります。1984年に世界遺産(自然遺産)に登録されました。
ヨセミテ国立公園とは
カリフォルニア州にあるヨセミテ国立公園は、敷地内の約9割が大自然のまま保存されています。1890年に国立公園に指定されました。岩山や絶壁、荘厳な滝は圧倒的なスケールを誇り、年間約400万人もの観光客が訪れています。
見どころ
〈ヨセミテ滝〉
全長739メートルのダイナミックなヨセミテ滝は、アッパーフォール、ローワーフォール、カスケードの3段階になっており、北アメリカ最大の落差を誇ります。8月頃には水がなくなってしまうため、雪解け水で水量の多い春先が観光にはおすすめのシーズンです。
〈グレイシャー・ポイント〉
標高約2199メートルの断崖にそびえるグレイシャー・ポイントは、美しく雄大な景色が楽しめるスポットです。ヨセミテ滝やハーフドームなど、公園全体を見渡すことができます。冬は雪で入ることができないエリアのため、訪れる時期には注意が必要です。
〈トンネル・ビュー〉
ディスカバリーポイントとも呼ばれる展望台は、目の前に大自然が広がり、建物や道路など人工物が全く見えないようになっています。ヨセミテ国立公園内で最も写真撮影におすすめの人気スポットです。
〈ハーフドーム〉
まるで2つに切ったように見えることから、その名がつけられたハーフドームは大きな岩山で、ヨセミテ国立公園のシンボル的存在です。特にグレイシャー・ポイントから見ると絶景で、夕暮れ時にはハーフドームが夕陽色に美しく染まります。
●所在地
Yosemite National Park, CA 95389
●National Park Serviceのサイト
https://www.nps.gov/yose/index.htm
少し足を延ばして、壮大な景色を味わおう!
アメリカの世界遺産には今回ご紹介した以外に、キラウエア・カルデラが見られるハワイ火山国立公園や、最盛期は数千人の先住民が住んでいたと言われるメサベルデ国立公園などがあります。中には都心部から離れていたり、交通の便があまり良くなかったりする場所もありますが、これほどの大自然に触れられる機会は滅多にありません。少し足を延ばし、アメリカならではの世界遺産で一生の思い出をつくってみてはいかがでしょうか。